新着情報（福岡市）
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メ−タ−ユニットに係るお知らせについて（全管連 情報提供）
検満時の水道メーター交換時における
スライド部Ｏリングからの漏水に関する注意喚起について
全国管工事業協同組合連合会
標記問題に係る注意事項等について、意見交換、会員組合からの漏水事故状況等の情報提供を踏まえ、下記のように本問題に係る考え方を整理しました。会員組合のそれぞれの地元において水道事業体等との折衝などを行う際の参考としてください。なお、それぞれの地元における水道メーターユニットの普及状況、検満メーター交換についての管工事組合の関与の度合いにより対応に違いがあり得ることを申し添えます。
記
１.スライド部Ｏリングの交換について
スライド部Ｏリングの交換時期についてメーカー団体では「メータユニット設置後、１０年を超えた初回のメーター交換時を推奨します。」としています。つまり、メーター設置とメーターユニット設置が同時期であれば、１６年後までの検満メーター交換時ということになります。
一方で、メーカーの最近の製品取扱説明書等において、８年毎の交換を推奨しているものを見受けられます（すべてのメーカーではない）。これはＯリングの経年劣化や使用中に内部に堆積したスケールに起因した支障が発生するおそれを考慮したものと考えられます。
以上のことを踏まえると、より確実にスライド部Ｏリングからの漏水事故を防ぐためには、検満メーター交換時にスライド部Ｏリング交換も併せて行うことが望ましいと考えます。
以下、文中のOリング交換は、スライダーハンドル部のOリング交換のことを指しています。メーター圧着部のパッキン、Oリングと混同しないことが必要です
例：Ａ社：交換推奨年数 ８年以内
Ｂ社：経年後、劣化等によりスライダーハンドル部のＯリングより水漏れの恐れがあります。メーター交換の際には、スライダーハンドル部のＯリング交換をお願いいたします。
2.全数交換について
Ｏリング交換については、検満メーター交換時に併せて全数交換するという水道事業体と検満メーター交換後に漏水が生じた場合にはＯリングを交換する発生対処の水道事業体があります。
後者の場合、Ｏリング部からの漏水は極微量の場合がありますが、検満メーター交換直後に漏水が発生します。ただし、極微量の場合は検出できないケースもあります。極微量の漏水が溜まって階下の室内に漏れ出て初めて漏水に気付くというケースも考えられ、その場合には施工した業者の賠償問題につながる恐れもあります。
このため、Ｏリング交換については検満メーター交換時に併せて行うことが望ましいと考えます。
「メータユニット設置後、１０年を超えた初回のメーター交換時を推奨」というメーカー団体の説明を踏まえれば、８年目にはOリングを全数交換せず発生対処という判断を行う水道事業体に対しては、２周り目の１６年目には全数交換対応するよう求めていくことも考えられます。
また、検満メーター交換後にＯリングを交換しない場合の漏水の有無の確認については、メーター交換後に漏水発生の有無を確認するよう水道事業体の仕様書等に記載されることが多いですが、Ｏリング部からの漏水量が極微量であることやメーター交換作業でメーターユニット全体が濡れたり、湿ったりしており、メーター交換直後ではよほどしっかりと布で拭き取らないとなかなか漏水発生の有無を確認し難いという問題があります。
従って、一定時間経過後に改めて漏水発生有無の確認を行う旨をメーター交換業務の契約書（仕様書）に明記してもらう必要があると考えます。
なお、水道メーター検針の際に、漏水に気づいた検針員が水道事業体に報告し、水道事業体から当該メーターを交換した業者にOリング交換業務対応の依頼（指示）が入るという仕組みを採用している事業体もあります。この仕組みを採用する場合は、きちんとシステマチック的に行う必要があります。
3.Ｏリング交換等に係る費用
水道メーター交換に係る費用に加えてＯリング交換に要する費用についても水道事業体から支給して頂くことが望ましいと考えます。Ｏリング交換の作業時間等を踏まえた適切な費用（Ｏリング部の溝等に付着したスケールの清掃・除去作業の費用を含む）にして頂く必要があります。
また、一定時間経過後の改めての漏水発生有無の確認作業や発生対処で作業を行う場合の費用支払いについて、水道事業体ときちんと調整しておく必要があります。
水道事業体によっては、水道メーターユニット自体は水道メーターと異なり水道事業体の所有物ではないことから、Ｏリング交換費用については水道事業体では負担しないと判断するところもあると思われます。その場合には、当該水道事業体から水道メーターユニットの所有者、管理者（例えば、マンションの管理組合など）に対してＯリング部からの漏水発生のおそれ、交換の必要性、費用負担について周知を図って頂くようお願いする必要があると考えます。
4.漏水による家具等汚損事故発生時の対応について
��適切に検満メーター及びＯリングの交換作業が行われた場合、及び
�■魯螢鵐阿鰐じ魎垢任△襪�、適切に検満メーター交換作業が行われ、その後のＯリング部からの漏水発生の有無の確認もきちんと行われた場合は極微量の漏水が溜まり、それに気付かずに家具等財産の汚損などの事故に繋がるおそれは極めて低いと考えられます。
従って、検満メーター交換時のＯリングの交換が行われず、かつ、漏水発生有無の確認も直後のみというような作業内容（仕様）の場合で、家具等の財産を汚損した時の損害賠償については、適切に水道メーター交換作業を行った者には、損害賠償に応じる責任はないと考えます。ましてや、水道メーター交換後に相当な期間経過後の漏水については、損害賠償の対象外と考えられます。そして、そのように考えている旨を上記２及び３に記した全数交換、費用負担のことと合わせて地元水道事業体に説明しておくことが必要と考えます。
なお、検満メーター交換に伴う漏水の発生、財産等の汚損事故はＯリング部以外の箇所、原因で起きる可能性もあり、損害賠償事案が発生した場合の対処については、メーター交換作業を行った者のみで対応するのではなく、水道事業体及び当該水道メーターユニットのメーカーを加えた３者で対応することが望ましいと考えます。（別紙１に型式毎のハンドル締め付けの目安、別紙２にメーカー団体に所属会社のメーカー別・地域別の連絡先を添付します。）
5.水道メーターユニットメーカー名の特定
水道メーターユニットの初期製品については、メーカー毎にＯリングの形状、サイズ等が異なっており、Ｏリング交換のためには数多くの種類のＯリングを持参する必要があります。こうした事態をさけるために建物、住居・事務所ごとにどのメーカーのどの型式のメーターユニットが使用されているかが特定されていることが求められます。地元の水道事業体に給水台帳等でこれらのことが明らかになるよう要望することが適当と考えます。なお、メーカーが特定されていることで４．に記した事故等発生時の３者での対応が可能となると考えます。
6.メーカーへの要請事項
水道メーターユニットからの漏水について関係者が共通の問題意識を有することが必要です。このため、全管連ではメーカーに対してマンション、ビル等の設計者、建築会社、マンション管理組合の方々にメーターユニットの取り扱い等（Ｏリングの適時適切な交換が必要なこと。漏水により家具等を汚損するおそれがあること。水道事業体によってはＯリング交換費用を管理組合等が負担すること。）を周知するよう求めています。
7.終わりに
上記の内容は、国土交通省、日本水道協会、水道メーターユニットメーカーと一致した見解ではありませんし、その調整はなかなか難しい状況にあります。そういう状況で敢えて本文章をお示ししたのは、現状ではＯリング部からの漏水についてメーター交換業者のみが責任を問われ兼ねないからです。施工不良でないにもかかわらず賠償責任を負わされるという不合理を避けるためにもメーター交換業者としての考え方を表明しておく必要があると考えました。冒頭にも記しましたが、それぞれの地元での水道事業体との協議、調整状況を踏まえて適切にご対応頂くことを期待しております。
メ−タ−ユニット形式別 ハンドル推奨締め付けトルク一覧表
各メーカー連絡先一覧